頸椎 椎間板ヘルニアぐぐる


2013年、3月、胴長短足の犬に多いと言われているヘルニアに、モモもなってしまいました。。
腰ではなく、首でした。。。

ある日の夜、何だかいつもと様子が違っていたモモ。食欲はあるのだけれど、何となく元気が無い。でも散歩は普通に行ってくれました。
どうしたかなと思いモモのあちこちを見てみましたが、特に何もありません。無いというか、私が見ても分かる物は有りませんでしたということです。
そしてお夕飯を食べ終わった後、ソファーの上をソワソワ、クルクルと歩き回り、小さな声で鼻を鳴らすように「ヒー」っと泣くのです。
これはあからさまに様子がおかしいです。尋常ではありません。
食欲はあり、下痢・嘔吐もしていなく、私では体の変化も見つけられず、ネットで色々と調べてみましたが該当しそうな病気を探すことができません。
少し悲しそうな表情のままジッとしているモモ。たまに小さな声で「ヒー」と泣きます。何かに怯えているようにも見える様子です。
もう病院は閉まっている時間なので、とりあえず今夜は様子を見るしかありません。

そして次の日の朝、一刻も早く朝ご飯をもらいたいはずなのに、モモはベッドから出てきません。
いよいよおかしいと思ったのですが、抱っこしてベッドから出してあげると、朝ご飯はペロリと平らげました。食欲が無いわけではなく、相変わらず下痢も嘔吐もありません。
が、様子がおかしいことに何の変わりもありませんので、朝一で病院へ行くことにしました。もし病気でなければそれはそれで別にいいことなのです。

食欲はあり下痢・嘔吐はしていないが元気が無く、たまに「ヒー」と泣くと先生に伝えると、腰を少し押してみたり、後ろ足を持ち上げてみたり、念のため血液検査をし、それからレントゲン。
その後「おそらく、頸椎ヘルニアの可能性が高いと思います。」と言われました。
レントゲンを撮ったのに「おそらく?可能性?」と思ったのですが、レントゲンでは椎間板ヘルニアは確定できないのだそうです。
じっくり先生に説明していただきました。
血液検査で異常が無いこと、レントゲン検査で腫瘍など他の原因も無さそうであること、頸椎の一部の骨と骨の間が詰まっていて圧迫していそうな所が確認できたことと、両後ろ足を持ち上げた時に頭が下に垂れた(首が痛くて頭を持ち上げられない)こと等から、頸椎ヘルニアの可能性が高いとのことで、本当にヘルニアかどうかは脊髄造影かMRI検査をしないと分からないそうです。レントゲンでは椎間板や脊髄神経は写らないからだそうです。

ます、椎間板ヘルニアとはどんなものかというと、
背骨等の脊髄の間には椎間板というものがあり、その中心部には髄核というゼリー状の構造があり、その周囲を線維輪が取り囲んでいますが、この椎間板が飛び出し、脊髄を圧迫するというのが椎間板ヘルニアです。

ここが分かりやすそうです→ http://www.dog-hernia.com/hernia/hernia.html

脊髄を圧迫している個所の形状がどのようになっているかも問題なようで、例えば先っぽがギザギザと尖って飛び出している場合は、神経を切ってしまうこともあるのでこれは大変だそうです。
どういう状態であるかも含め、「絶対ヘルニア」と診断するには脊髄造影かMRI検査をしなければいけないそうです。
が、どちらも全身麻酔をしなければいけませんのでリスクがあります。造影剤もまったく安全というわけではありません。これは人間も同じです。
そのため検査だけするというのは、抜本的解決にはならない上に犬の負担が大きいそうで、手術をしなければいけないと思われるほど症状が重い場合、検査をしつつそのまま手術というのが良いようです。

ヘルニアにもグレードがあり、モモは痛みはありそうなものの麻痺やふらつき等は全く無く、グレード1の、一番軽いやつのようでした。

やっぱりここが分かりやすそうです→ http://www.dog-hernia.com/hernia/grade.html

重度になるとやむなく手術になるようですが、脊髄にメスを入れると歩けなくなってしまうことがほとんどのようで、特に頸椎はよほどでない限り、危なすぎて人間でも手術をすることは無さそうです。
しかし先生は頸椎であったための不幸中の幸いが一つあるとおっしゃいました。
どんな形状のヘルニアかは分かりませんが、頸椎は背骨よりも太く、骨の中の空洞というか、神経との隙間が大きいそうで、炎症さえ治まればちょっとくらいヘルニアでも神経に触らなくなるかもしれないとのことでした。

ではどんな治療になったかというと、まずステロイドで炎症を抑えます。
その間、ご飯とトイレ以外はゲージに入れて動かないようにしておきます。とにかく動くと良くないそうで、可哀想でも監禁生活です。
それで少なくとも1か月は過ごさないといけません。
モモは久しぶりにサークルに入ることになりました。
サークルの中にはハウスとトイレがあり、当たり前ですが水も置いてあります。
やはり痛むのか、言われなくてもモモは大人しくじっとしていてくれました。
2週間くらいまでは。。。
モモのおうち
2週間が経つ頃には痛みもだいぶとれたのか、脱出しようとサークルに体当たりするようになってしまいました。
仕事から家に帰ると、サークルが長方形から台形になっているのです。何とか開けようと頑張った形跡です。
これはこれで危ないので、通院時に先生と相談し、サークルは取って静かにしてもらうようにしました。
高い所に登ったり下りたりするのは危険ですので、仕事に行く時にはソファー等はブロックが必要でした。

そして1か月が経つ頃にはまるで元通りの元気になり、一安心となったのです。

ステロイド投薬中はとにかく多飲多尿がすごいです。いつもの倍以上です。「どわぁ~~~!!」という感じで尿が出ます。
ステロイドを投薬すると、肝臓が頑張って余計な物を排出しようとするためだそうです。
それくらい何でもないことですが、今までしていた首輪は厳禁となり、新しく濃いピンクの立派なハーネスを買いました。
最初はあまり立派ではないハーネスを買ったのですが、付け心地がイマイチで、、この濃いピンクの立派なハーネスにたどり着くまで2つも余分に買ってしまいました。
先生に「似合ってて可愛いですね」と言われ、嬉しかったのを覚えています。
それから、大きなクッションを2つ買いました。踏んでもあまり沈まない、8千円くらいするレザーの立派なビーズクッションです。
これをソファーの所に置いて、モモが上り下りする時に使ってもらうようにしました。
高い所からのジャンプはもう禁止です。
階段は私が抱っこして上り下りします。

ヘルニアで命を失ったという話しは聞きませんでしたが、麻痺で動けなくなった話しはたくさんありました。
ヘルニアは完治するものではなく、再発する事が多いそうで、普段からそうならないよう注意が必要です。
特に寒い時期に発症することが多いようで、モモが初めてヘルニアの診断を受けた時は3月で、ここは普通に冬でとても寒く、「今日のヘルニアはこれで3人目」と先生がおっしゃっていました。

その後、モモはヘルニアを再発していませんが、冬はなるべく早目に暖房を点け、激しい運動や飛び降りは禁止しています。

それまで知らなかったのですが、会社にも頸椎ヘルニアの人がいました。
人間でもなるんだ!でも元気に生きているんだ!!と、私は安心したのですが、ヘルニアが痛み出すと相当辛いようで、薬無しでは耐えられないそうです。
モモと同じ頸椎ヘルニアですから、何だか心配になってしまいます。

何でもかんでも症状が軽いうちに発見し対策するのって、とても大事ですね。
おかげ様で、モモは今も元気です。(2014.7.8)

Momo's Episodeモモのエピソード


モモとの暮らしは宝物。
犬とはこんなに知恵のある生き物
だったのかという驚きと、
犬とはこんなに色んなことを感じて考える
生き物だったのかという感動と、
病気やトラブルの経験談などをお伝えしたいです。

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